【News】天白区総合防災訓練 相生学区で開催

相生小学校児童と住民ら
震度6地震を想定した総合訓練
相生学区 天白区役所

震度6の地震発生を想定した「天白区総合防災訓練」が、9月3日に相生学区で行われ、避難所である相生小学校に地域住民らと同小学校の児童らが参加した。

当日の朝、地域住民らは安否確認訓練や集団避難訓練などを行い、その後、体育館に集まった。ブルーシートを敷き、避難所での一人分のスペースを体感しながら区役所職員と避難行動マップ等を使い、災害に備えての準備や避難行動を確認した。

体育館で区役所職員の話を聞く住民ら

その後、災害時に起きる様々な問題に対し自分の身に置き換えて考えたり、他者の意見を知ることができる「クロスゲーム」を行った。問いは「自分が物資を配る当番です。避難所の人数に対して物資が足りません。あなたはどうしますか。今ある分を配る・配らない」と「自分に障がいのある子どもがいます。災害時に避難所に行きますか。行く・行かない」の2問。それぞれ赤白の紙で答え、その中から数名の意見を聞いた。
区役所職員の担当者は「どんな答えでも正解はない。後悔のない選択ができるかは情報量によります。大事なのはいかに情報を取得するかです」と住民らに伝えた。
続いて、避難所で様々な事情を抱えた人、障がいのある人や要配慮者などへの対応についても学んだ。

赤白の紙を挙げ、クロスゲームに答える住民ら

その後は4つのグループに分かれ、災害時の水、災害時のトイレ、家具の転倒防止、避難所で停電した場合の発電について話を聞いた。

一方、児童らは各クラス毎に4種類の訓練を行った。
校舎内では、防災についてクイズと動画で学び、天白区災害ボランティア「天白でぃぷり」より災害時のトイレや凝固剤の使い方を聞き、段ボールベッドでは実際に乗る体験もした。

クイズに答えながら防災を学ぶ
動画で防災について学ぶ
災害時のトイレと凝固剤について説明をする「天白でぃぷり」のメンバー
固まった凝固剤に触れる児童ら
段ボールベッドに乗る児童ら

校舎の外では、3カ所で体験を実施。
上下水道局が「地下式給水栓」の使い方や水質の調べ方を実際に水を出して説明した。

地下式給水栓を実際に使って説明を聞く児童ら

天白環境事務所は災害用仮設トイレと震災用マンホールを見せて案内し、使い方や凝固剤などの説明をした。

災害用仮設トイレや凝固剤について説明を聞く児童ら

最後は天白消防署の協力の下、煙道体験を行った。はじめに火事で避難する時に大切な「おかしも」(おさない・かけない・しゃべらない・もどらない)の確認をし、数名ずつが順番に煙の中を進む体験をした。

体を低くし、煙の中へ進む児童ら

全ての訓練を終え、住民と児童全員が校庭に集まり、「総合救助訓練」の見学をした。

「総合救助訓練」は、地震で相生学区が大きな被害を受けたことを想定し行われ、災害対策本部長である水野一裕天白区長の指示で訓練が始まった。
負傷者を救助して応急救護所、医療救護所で手当てを行った後、天白警察署がドローンを使って情報収集を行った。

続いて、天白土木事務所が道路に倒れた木の撤去作業をして道路が復旧、相生消防団が倒壊家屋から要救助者を救出した。

最後に倒壊家屋の火災が発生し、天白消防署と相生消防団の放水で消火。住民と児童らが見守る中、無事に訓練が終了した。

訓練を終え、水野区長は参加者に日頃の感謝を伝え、「自分ごととして家族との連絡や非常持ち出し品、最寄りの避難先などを家族と話して対策をしてほしい。とっさの時に命を守る姿勢や行動をとってもらえたら」と呼び掛けた。

「とっさの時に命を守る行動を」と呼び掛ける水野一裕天白区長

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